JTBのお姉さんから聞いたんですが、海外旅行に行く日本人が減少してるらしいです。

原因はイスラム国テロの影響を考えての事らしく、50代までの日本人が海外旅行に行こうとすると、「テロに遭ったらどうするの!」と両親が反対するケースが増えているそうです。
60代以降の場合だと「まぁいざとなったら死んでもいいしね」と思う人が多く、気にせずに行くんだとか(ズルイだろ)。

どれくらい減少しているかの正確な数字は分かりませんでしたが、JTBのお姉さんのお話だとだいたい2割ほどの減少だそうです。
その代わりに国内旅行が増加しているので、旅行会社としてはそこまでのダメージは受けていないとのこと。

<スポンサーリンク>

行先きを選べば海外旅行は特に危なくは無い

とはいえ、海外旅行に行きたい人は多いはず。
私も海外旅行は大好きで、年に1回は行きますが、今年は家族の反対で行けておりません。

そもそも「イスラム国が危ない=海外旅行が危ない」と一括りで考えるのもおかしい話で、この考え方だと「日本の○○山が噴火してて危ない=日本が危ない」と考えるのと同じようなものだと思います。

もちろん100%安全とは言いませんが、日本にいたっていろんな事件が起こるので、どこにいても安全とは言えない。
だから、危ない国、危ない場所に近づかなければ、海外旅行は特に問題無いんですよ!

と私が声を大にして叫んでも家族は全く理解を示さないので、海外旅行に行ける状況にある人は、行先きを吟味して海外旅行を楽しんできてください。

イスラム国に狙われやすい国

ということでイスラム国の影響が及んでいる国を調べてみました。
インテルセンターの資料に「イスラム国に忠誠・支持をしてる過激派がいる国のリスト」があって、そこから国名だけ抜粋しております。

ISISの影響が高い国リスト

  • イラク
  • シリア
  • チュニジア
  • アルジェリア
  • エジプト
  • リビア
  • レバノン
  • イエメン
  • サウジアラビア
  • アフガニスタン
  • パキスタン
  • インド
  • フィリピン
  • インドネシア

中東だけかと思っていたら、日本人が好むインド・フィリピン・インドネシアも対象でした。

当初イスラム国のターゲット意識は欧米人に対してのみ強かったのですが、ある事がきっかけで日本人に対するターゲット意識も強くなっていると言われています。

その原因になったのが、安倍さんが中東訪問の時「イスラム国と戦う周辺国に2億ドルの人道的支援を約束」と演説したこと。
イスラム国は「自分の敵を支援する日本は敵だ」と判断したんです。

シリアで後藤さんが人質になった時に、イスラム国側が「日本の首相へ。お前はイスラム国から8500km以上離れた場所にいるかもしれないが、お前は自らすすんで十字軍への参加を志願したのだ」と言ってます。

十字軍???って思った方は世界史をちょっと復習しましょう。
ヨーロッパのキリスト教徒が「十字軍」として、聖地エルサレムをイスラム教徒から奪還するために派遣されました。
この事を言ってるんですね。

だからイスラム諸国は、今でも十字マークをめちゃめちゃ嫌っているんです。
「赤十字社」のマークも、イスラム諸国では使われずに「赤新月社」と名前とマークを変えているくらい敏感なんです。

こういった歴史的背景もあることで、今は日本も敵視されているんです。

イスラム国に忠誠・支持をしてる過激派がいる国では、現地の人にとって「あそこに日本人が泊まってるよ」という情報もお金になるらしいから、先のリストに挙げた国には訪れない方が良いでしょう。

外務省の海外安全ホームページも参考になる

より安全な海外旅行をするための情報入手ツールとして、外務省の海外安全ホームページというものも役立ちます。

外務省海外安全ホームページ

ホームページトップに世界地図があるので、国をクリック、または検索窓に国や地名を入れれば、”どこがどんな理由で危ないのか?”を詳しく調べられます。
これ、本当に便利ですよ。

例えば日本人の海外旅行先で好まれるタイを調べると、

外務省海外安全ホームページ タイ検索

タイに関する情報が危険度で色別に示されます。
20150818004

地域名と危険度が詳細にわかる。
右に出る文章をクリックすると、「こういう事が起きてるので危ないよ」という情報を見ることができます。
ちなみに今タイでは、

1)タイ南部3県(ナラティワート県,ヤラー県,パッタニー県及びソンクラー県の一部(ジャナ郡,テーパー郡及びサバヨーイ郡))
  :「渡航の延期をお勧めします。」
南部地域にはタイからの分離独立運動を標榜するイスラム系武装集団が存在し,主にナラティワート県,ヤラー県及びパッタニー県に拠点を設けて活動を続けています。これまでに同集団によるとみられる襲撃,爆発事件が続発しており,死傷者は,軍・警察関係者,教員を含む公務員やその他一般市民,外国人まで広く及んでいるほか,仏教徒のみならずイスラム教徒も被害に遭っています。2004年から2013年までに5,352人が殺害され,9,965人が負傷しています。

・・・調べてみたらタイも全土が安全とは言えませんでした。
南部でイスラム系武装集団が独立運動をしているみたいです。

このように、海外旅行に行かれる人は、海外旅行安全ホームページをチェックすることをお勧めします!

【リンク】海外旅行安全ホームページ

海外旅行に行く人はこの本も読んでいた方がいいですよ!
思想が詳しく書かれていて理解しやすいです。
「なぜ今こうなっているのか」が分かれば、危険回避意識も高まると思います!