文鳥の雛が餌を食べてくれない時の対処法

私が退職したということもあって、先週から文鳥の雛を飼い始めました。

で、ワクワクして家に連れ帰ったまでは良かったんですが、すぐに”ある問題”が勃発。

文鳥の雛が餌を食べてくれない!!

腹が空いているはずなのに、挿し餌をしようと口元まで持っていっても全く口を開いてくれないだけでなく、口ばしで「ゲシッ!」と振り払う始末。しかも生後4週間くらいだからめちゃめちゃ弱々しい。

結局次の日の朝も昼も餌を食べてくれませんでした。


おかしい・・・。私が子供の頃に飼ってた時はこんなことは無く、家に連れ帰ってきた雛はその日から「餌をくれー!!」と鳴きまくってガツガツ食べていたのに。

ということで、いろいろと調べてみたら、昔と今の文鳥では違ってきていることが分かりました。

今回は餌を食べてくれない時の対処法も交えてご紹介します。

現代の文鳥は昔よりも弱く臆病

現代の文鳥は昔よりも弱く臆病らしい。

20年前くらいはペット用のヒーターやまともな栄養剤も無く、現代よりも生育環境がしっかりと整っていなかったため、ペットショップに並ぶ文鳥の雛は

過酷な環境を生き残った者たち

らしい。

だから生きようとする意志も体力あって、基本的にはちょっとやそっとじゃ死なない雛だけが市場に出回っていたそうです。

それが現代になると、温度や湿度管理がしっかりした環境で飼育されて、今までだと死んでいた雛も生きられるようになりました。
つまり、現代で市場に出回っている文鳥の雛は

みんな温室育ち

でぬくぬくと育てられてきたため、体も弱いし臆病な性格の雛が多いらしいです。

あと、ペットショップの店員さんは「繁殖家が少なくなってきて、遺伝的に近い個体同士で繁殖させ続けているから弱い雛が多い」とも言っていました。

生き物って遺伝的に遠い者同士で子供を作った方が、強い子が生まれるらしいしね。

なるほど。どうりで、

文鳥の雛が餌を食べない様子

ちょっとした物音でカゴの隅に下がってビクビクしているわけだ。
私が椅子から立ち上がったり、ドアを開けるだけで「ザザザザッ!」と尻を上げてカゴの隅で小さくなっている有様です。

こいつ・・・本当になついてくれるのかよ・・・(沈)

とりあえず雛が餌を食べない状態が続くのは、弱い雛にとっては危ない状態になるため、対処法を書いておきます。

1.室温28度~32度、湿度50%を保つ

雛が餌を食べないくれないと、エネルギーが補給できないので体力が消耗しやすい状態です。

だからなるべく体力の消耗を防ぐために、まずは温度と湿度の管理はきっちりすること。

室温はひたすら28度~32度、湿度は50%前後を保つことです。

ポイントはカゴの中の温湿度管理であって、部屋の温湿度ではありません。
だから、カゴの中に小さな温湿度計を置いておくことがベストです。

我が家は

文鳥の雛の温度と湿度管理

たまたま家にあった貰い物を置いていますが、これは非売品ですので、DRETECの「小さい温湿度計」が良いでしょう。
サイズが幅55×高さ56×奥行21mmとコンパクトなので、雛用のケージに入れておくのにピッタリです。


文鳥の雛用のヒーターは20Wが最適

文鳥の雛を飼育する為のヒーターは20Wが適しています。
ケージの大きさにもよりますが、雛を飼う場合はたいてい小さい容器に入れることが多いです。
これだと40Wヒーラーは雛にとってはかなり暑いそうですので、20Wがお勧めとのこと。

メーカーはマルカンかアサヒのものでOKです。
替えの保温電球は普通の電気屋さんで購入できます。

ちなみに普通の電球じゃなく、保温電球という光らなくて熱を発するだけの特殊な電球です。

ちなみにかかる電気代ですが、12時間点けっぱなしでも1カ月で140円ほどのようです。

2.刺激しないこと

「早く手に乗って欲しい!」と焦る気持ちもあると思いますが、文鳥の雛が新しい環境に慣れてくるまでゆっくり待ちましょう。

  1. むやみに触ったりしないこと。
  2. 大きな音をたてないこと。
  3. そっとしておくこと。

この3つを守りましょう。

文鳥の雛は突然知らない場所に連れてこられて、今は緊張している状態です。
新しい環境に慣れるまでは雛によって個体差があり、1日~1週間ほどだそうです。

我が家の文鳥雛は連れて来て24時間後にようやく少しずつ餌を食べ始め、その時は1回の挿し餌を終えるのに30分ほどもかかりました。

これを朝・昼・夜の3回です。
「1日6回くらい挿し餌を」と言う人もいますが、慣れない環境で緊張している状態では、何をやってもなかなか食べてくれません。
なるべくお腹を空かせるように食事の間隔を長めに空けることで、空腹になるせいで餌を食べてくれやすくなります。

日に日に挿し餌の時間は短くなり、そこそこ普通に食べてくれるようになるまで3~4日(それでもちょっと怯えながら)、1週間経った今では堂々と食べるようになり、1回の挿し餌は5分ほどで終われるようになりました。

飼い始めて5日後くらいからは餌の時間30分前くらいからソワソワするようになり、「餌をくれーー!」と言わんばかりに活発に動き回るようになりました。

3.挿し餌の温度は40度前後にして与えること

文鳥の挿し餌温度は40度前後

挿し餌は文鳥の雛の体温と同じ40度前後だと、餌を食べてもらいやすいです。

逆に餌が冷たくなっていると、それだけで文鳥の雛は食べてくれない場合が多くなります。しかも冷たい餌は雛の体温を下げる為、体力の消耗にも繋がります。

連れてきたばかりだと餌やりに時間がかかるため、途中で湯煎して40度前後の温度を保ちながら挿し餌をしましょう。

【注】36~48時間まったく餌を食べない場合は動物病院で強制挿し餌

もし36~48時間まったく餌を食べてくれない場合は、動物病院へ行って強制的に餌を食べさせる必要が出てきます。

ですがこれは本当に最後の手段です。
間違っても24時間食べないだけで、強制的に口を開けて挿し餌することは止めましょう。

強制挿し餌はある程度の技術が必要な為、最初は専門家に任せて、そこでやり方を教えてもらいましょう。

とにかく焦るべからず。愛情を持って接していれば段々慣れてくる

文鳥が新しい環境に慣れるまで1日~1週間はかかります。
だから、とにかく自分が焦らないことです。

焦ってあれこれやってしまうと逆効果になる可能性もあります。

  1. 保温・保湿
  2. 刺激しない
  3. 餌を温める

この3つをしっかりやっていれば、日に日に慣れてきます。
飼い始めて2~3日は「こいつ、一生手乗りにならないんじゃないか?」と心配していましたが、1週間経った今ではこうです。

文鳥雛の挿し餌待ち

カメラも全く怖がらなくなりました。

文鳥雛の挿し餌中

挿し餌も堂々とねだってきます。

文鳥雛の挿し餌完了

入口に自分でやって来て、飛び立つスタンバイ。

文鳥の雛が手乗りになったところ

カゴの中で飛ぶ練習してるな~~と思って開けてあげたら、1時間ほど迷ってから飛び始めました。
その後30分くらいで手に乗ってくれましたよ。

そしたら自分に自信が付いたらしく、急激に堂々として慣れ始めたので驚いています。
顔付が自信に満ちている気がします。

文鳥の雛が肩に止まったところ

今ではもう肩に座ってリラックスしているほどです。飼い始めて1週間でこの状態です。
話しかけてもビクビクすることもなくなりました。

飼って2~3日は気苦労ばかりで自分がグッタリしましたが、愛情持って接していれば慣れてくれるものです。

文鳥の雛を飼う方、焦らずに頑張ってください!