日本には私たちの知らないところがまだまだある。その一つが、最近知った飛鳥村の存在です。
飛鳥村は超リッチであり、中学生になると村の費用全額負担で、1週間のアメリカ旅行に行けるというから驚きです。
愛知県飛鳥村ってどんなところなんだ？
政令市の名古屋市に隣接し、名古屋港の一角である南部の臨海地域に鉄鋼関連の事業所や発電所、輸出関係の倉庫などが林立している。そのため、事業所からの税収入が多く、財政力指数が高い。昼間人口は約13,000人。臨海工業地帯への通勤者が多い。居住人口が約4,500人と少ないのは、水害を受けやすい場所であるというほかに、村域のほとんどが市街化調整区域であり、住宅・アパートなどの建設が困難なためという理由もある。
【参考リンク】Wikipedia 飛鳥村
飛鳥村の北部は農業が盛んですが、それに反して南部は臨海工業地帯。火力発電所、ロケット組み立てをしている三菱重工、コンテナ埠頭が整備され、木材関連や鉄鋼、航空機産業等、200社を超える企業が林立しています。
企業等からの税収が多く、年間約38億円。それに対して、村の財政需要額は約14億。20億円近くお金が余るので、公共施設等を作りまくっているらしいです。村の貯金は約なんと71億円。
飛鳥村の行政サービスがリッチ過ぎる
お金が有り余っているから、当然ながら行政サービスも半端なくリッチです。
- 医療費は中学校卒業まで無料。
- 子供が小学校、中学校にそれぞれ入学した場合、村から10万円の祝金が支給。
- 中学2年時に、村の費用全額負担でサンフランシスコへの1週間の研修旅行。
- 90歳になると20万円、95歳になると50万円、100歳になると100万円が支給。
- 一人暮らしの老人に乳酸菌飲料を無料支給するなど、高齢者への無料サービスも多い。
さらに、2010年からは義務教育9年間を、４，３，２年の小中一貫教育制に。英語教育や少人数指導授業を取り入れるなど、充実した教育を行っています。
財政指標や所得もぶっ飛んでいる
財政力指数というのは、簡単に言えば、どのくらいリッチかを表した数値です。
数値は都道府県市町村の財政力を示し、地方交付税を交付する指標になります。１より大きければ交付税は配布されず、１より低ければ交付税が配布されます。
飛鳥村の財政力指数は、当然ながらぶっ飛んでいます。
ちなみに岩手県盛岡市の指数は0.67です。
東京の一番指数が高い武蔵野市でも1.48。
財政破綻した夕張市は0.21。
さらに市町村民所得もすごいことに。
お金があっても人が増えない
これだけ超リッチな飛鳥村ですが、人口がまったく増えないという問題を抱えています。
なぜなら村自体が小さく、その中で北部は農地、南部は工業地帯を占めています。人口を増やそうにも、新たに宅地を増やすことが出来ない為です。村としても「何も手を打たなければ、人口は減ってしまう」と危機感を抱いているようです。
どんどん前に突き進まなきゃぁね
地の利で工業が発展し、リッチになった飛鳥村。とはいえ、工業で発展する自治体というのは水モノです。
今日はデトロイトが財政破たんというニュースが取り上げられてました。私が小学校の頃、社会の授業で「デトロイトは自動車で栄えてる場所」と習っていた大きな都市が、一兆八千億円の負債で破綻したのは衝撃のニュースでした。
飛鳥村で栄えている工業も同じです。新しい取り組みを行って前に進んでいかなければ、滅ぶ時は必ず訪れます。依存しているものが大きいほど、新しい取り組みにシフトさせる時間は長くかかり、かかる労力も大きくなります。爆発的に売れているトヨタのハイブリット車は、実は開発に30年もかかっています。
飛鳥村の今後は、工業の税収に頼らない村づくりをしていく必要がある時だと思います。稼働率が５％しかないようなホール等のハコモノをどんどん作るよりも、潤沢な税収を使って新しい仕組みづくりにどんどんチャレンジした方が、100倍有意義だと思うなぁ。
幸呼来
何もしていないのに偶然的な条件が揃って、爆発的な富を得ることがあります。この時期生活は豊かになりますが、それに満足して現状維持を考えてしまうのは危険です。
自分の次の世代の為に、今をどう進むかと考えなければいけません。