ノマドとサラリーマン

サラリーマンの給料が、心からありがたく感じる今日この頃です。

1年くらい前、ノマドという言葉が広まりました。

ノマドとは遊牧民の意味で、会社に属さずオフィスも持たず自分のスキルで働く仕事スタイルのことです。インターネットが発達した現代では、個人のスキル次第ではパソコン1つあればどこでも仕事が出来てしまいます。

そういう人を世間ではノマドワーカーと呼びます。

ノマドワーカーは会社に属さなくてよいし、面倒な人付き合いやサービス残業から解放され、時間の制約を受けない。パソコンがあればどこでも仕事が出来る。いわゆる「自由な働き方の象徴」として僕の目に映っていました。

僕がノマドの生き方を知った2年前、
会社に依存せずに生きていけるって、なんて素晴らしいんだ!
と夢と希望を感じました。

それ以降、ノマドワーカーのスキル習得に励み、スモールビジネスを展開しています。2年前に感じた夢と希望は今でも失ってはいませんが、ノマドの生き方を求めると逆に不自由になったと感じてきました。

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寝ても覚めても頭は仕事のことばかり

スモールビジネスを始める前は、平日はサラリーマンの仕事をして、お休みは”何にも縛られない自由時間”でした。オン/オフがきっちり分けられていました。

スモールビジネスを展開してからは、考えることが常にスモールビジネスのことになりました。ちょっとの時間があれば本を読み、家ではPCに向かう生活を続けています。土日祝日も関係無く、家でスキル習得の勉強や作業。毎月どこかの本番に乗るほど活動していたオーケストラ活動も、今や年に1回とか。

こんな状況だと生活の中で「オン/オフ」が無い。

ゴールもなく休憩地点の無い道をひたすら走ってるような日々です。休めば休んだだけ結果が出るのが遅れると考えると、簡単には休めなくなります。

サラリーマンの給料は素晴らしい

サラリーマンの場合は、毎月決まった額が給料として振り込まれます。これがなんとありがたいことか。自分が成果を出しても出さなくても、貰える給料にはそれほど影響は無い。次の月も、そのまた次の月も同じ給料額ですが、収入金額の予測が出来るというのは本当に素晴らしいのです。

スモールビジネスは自分がやっただけ成果が出るというだけのものではなく、アイデアやマーケティング、プロモーションなどのスキル次第です。よって得られる収入は不安定です。これが生活を不自由にしている一番の原因だと感じています。

そこそこの収入があっても「来月は減るかもしれない」と思い、将来のことを考えて「もっと増やさなきゃ」と思うし、減ったら減ったで「もっと頑張らなきゃ」と思ってしまいます。結果的には馬車馬のように走り続ける日々になります。

今のビジネスをやる前までは、給料は貰って当たり前と思ってました。しかしこういう状況を体験すると、「あぁ、サラリーマンの給料って何て幸せなことなんだろう。素晴らしいんだな」と思うようになります。

結論、サラリーマンは自由で幸せだったんだ

今の段階で僕が出した結論は、

「サラリーマンは仕事中は自由を奪われる代わりに、仕事以外の時は自由を得ることが出来る」ってこと。

でも仕事に慣れてくると、会社の範囲内である程度は自分の自由にやらせてくることもあります。そう考えると、サラリーマンでいることはとても幸せなのかなぁと思います。

ただし、その仕事が楽しいかは別問題です。

僕がノマドの生き方を求めてからは、自分のスキルで好きな仕事が出来ることに楽しさもやり甲斐も感じています。その代り不自由ですけどね。