合計18人を死亡させた群馬大学病院ニュースが取りざたされていますが、1番の問題は「どうしてそんな医師が手術を続けていたのか?」ってことです。この医師も最悪ですが、止めなかった上司も最悪です。
なぜこの医師を止められなかったかといえば、”医師の上下関係も一般の会社と変わらないから”だと思っています。
結局は人間関係が大事
医師であれ人間です。上司と部下の関係も一般の会社の人間と同じです。
一般の会社では「なんであんなバカな人間があのポジションなんだ?」「どうして上司は下に対してビシッと言わないんだ」「なぜダメな人を放っておいたままなんだ?」というケースがありますよね。
詳しくは書きませんが、大切な人の命を扱う医師の世界でもこういった事は同じように起きています。
医師の世界で上司=ボス
また、医師の世界を見ていて感じることは、「上司=ボス」という立ち位置になっていること。
↑ちょっと前にSNSで拡散してた、ボスとリーダーの違いを表した画像です。医師の世界では、上司の言う事は絶対的で、下で働いている人は何も言えない”ボス図式”になっているところが多いと感じています。
教授がいるとビビって何も言えない、ボスが圧倒的に強い立場環境になっているのが医師の世界です。
上司が前面に立って皆を引っ張っていく”リーダー図式”になっているところは、医師の世界ではほとんど見たことがありません。
医療はチームで動いていますが、医療チームを作っているのは人間同士の関係です。それを取り仕切っているのがボス。ボスがダメだと医療もダメになります。
一般の会社でも同じです。ボス図式が当てはまるのはワンマン社長ですが、このタイプの社長がダメだと会社がダメになっていきます。
教授の責任
おそらく群馬大の外科でも”ボス図式”になっていて、「あいつに手術させるとヤバイ」と周囲のスタッフ誰もが思っていたはずです。教授はそれを知りながら放っておいたのでしょう。
しかし、ボス図式だと下で働いている人は何も言えません。「全部ボスの判断だから、私のせいじゃないよ」と思い、意見を押し殺していたかもしれません。この環境が、今回の死亡事故を起こした原因になっていると思います。
この事件の全ての責任は教授にあるんですよ。周囲のスタッフもこの状況を知りつつ何もできなかったことについては、罪悪感がゼロではないはずでしょう。上司に意見できて、上司が意見を聞き入れる環境であれば、18人も犠牲にならずに済んだのではないでしょうか。
結局は「人間関係が大事」ということになるんじゃないかと思います。