音大行っても食べていけない人は演奏技術と音楽しか勉強してないから

芸大や学芸大、日本の名だたる有名な音大に行っても、音楽の道で食べていけるのはほんの一握り。

私の知り合いにも音大卒の人が結構いますが、一見華やかそうな感じに見えて実際は年収200万以下でパート掛け持ちだったり、30代になっても親のスネをかじりながら活動している人もいます。
または実家に帰って細々と音楽教室やりながら過ごす。音大卒でも8~9割の人の現実はこんなもんです。

なぜ音楽でまともに食べていけないか?演奏技術の問題?音楽性の問題?
いえいえ、演奏技術は申し分ないし、音楽性と言っても一般人にはほとんど違いは分かりませんよ。

でも音大生のほとんどは、楽器の練習、技術の練習、音楽性の向上ばかりに目が向いちゃっていて、「演奏が上手くなって音楽性が養われればいつか成功する」と思い込んでしまっているんです。

そこでほとんどの人が目を向けるのがコンクール。
コンクールで入賞するとネームバリューも露出も増えるからエントリーするんですが、当然し烈な競争で上位3位までの人間にしかスポットが当たらない。

落選すると「演奏が未熟だからだ。音楽性がまだ未熟だからだ。勉強が足りないからだ」と思って、またひたすら練習練習練習、勉強勉強勉強。ライバルたちもひたすら練習練習練習、勉強勉強勉強。

そしてまたし烈な争いのコンクールにエントリーして落選。どんどん時間も年齢も経っていって、お金も無くなってついに諦めるというのが一般的な流れです。
音大の生活はお金も1,000万円~2,000万円くらいかかるしね。

なぜこういう道を辿ってしまうかですが、

演奏技術と音楽しか勉強してないから

音大生はマーケティングと露出を学ぶべき
「演奏技術と音楽しか勉強してないから」の一言に尽きます。
音楽家として食べていくには、演奏技術も音楽を勉強することは当たり前で、加えて「1・マーケティングの目線」、「2・自分をいかに露出させるか?」の2つが必要不可欠です。

これらが全て上手く機能して、はじめて音楽家として食べていけるようになります。
どんなに素晴らしい演奏が出来ても、誰かに知られることが無ければ演奏依頼は来ないしお金は稼げません。だから「1・マーケティングの目線」、「2・自分をいかに露出させるか?」がものすごく大事。

ところが音大では演奏技術と音楽しか学べない。「クラシックは崇高だ」という考えも強いからその枠からはみ出ようとしない。音楽を突き詰めていれば、いつか何かしら良い結果が出ると思いこませられてしまっている。

音楽のことしか学んでいなくて、「1・マーケティングの目線」、「2・自分をいかに露出させるか?」の部分をコンクールの場だけに頼るから、ほとんどの音大生が表に出ることが無いんです。

ちょっと前に若い音大生と話しましたが、まさに↑のような考えに完全に縛られておりました。演奏は素晴らしいのに、これじゃぁ多分食っていけないわな。
こういう音楽家がわんさか溢れているのが今の実態。

クライスラーくらいガメツイ根性出してみろ

本気で音楽で食べていきたいのなら、クライスラーくらいのガメツイ根性を出して欲しい。

クライスラーが分からない人のために書きますが、昔のヴァイオリニストです。

若いころはコンクールで落選しまくってて「このままじゃヤバイ、音楽で食べていけない」と思い、自分で作曲した曲を「有名作曲家の未発表曲を発見したぞ!」と公表して世間の注目を浴び、その初演をしまくって有名になって、最終的には「ヴァイオリンの帝王」とまで言われるようになった人です。

有名になり尽くしたところで「実は今までの未発表曲って言ってた曲、実は私の作曲でした~www」と暴露してさらに有名になったという伝説のお方です。

自分の作曲した曲を「名だたる有名作曲家の未発表曲発見!」と公表したのはかなりのリスクですよね。有名になる前にばれたら一生ドロップアウトものですが、音楽家として食べていきたいのならこのくらいの覚悟背負ってやるべきです。

ところが大体の音楽家志望の音大生も薄々は「1・マーケティングの目線」、「2・自分をいかに露出させるか?」が大事ということは分かっていると思うんですが、多分「そういうの苦手」と思って逃げているんじゃないかなぁ。

生活かかってて食べていこうとしているのに「苦手だから」と自分に言い訳して「良い演奏して、良い音楽をしていればいつかは・・・」という幻想を追い求めているように見えます。

その結果、音大を出ても食べていけない人が沢山いるわけだ。
本気で食べていきたいなら、演奏技術と音楽以外にも学ばないといけないですよ。
し烈な競争の無い場所で自分を露出させて突き抜ければ、十分に食べていける可能性は広がる。

と言ってもほとんどの音大生は理解できないだろうと思いつつ、今回長々と書いてしまいました。
もし「音楽で食べていきたい」と思うなら、1日8時間練習するよりも練習時間を2~3時間減らして他のことを勉強すると良いと思います。
手始めに↓の本でも読んでみると良いでしょう。音楽のマーケティングと露出方法にも繋がりますよ。