盛岡市内でも昔の街並みが残る鉈屋町(なたやちょう)。
この界隈ではお盆の行事として14日~16日の間は迎え火と送り火が行われます。
毎年8月14日は黒川さんさ踊りの門付け(かどづけ)が行われます。
門付けって何?と思いウィキペディアで調べてみると、
門付(かどづけ)は、日本の大道芸の一種で、門口に立ち行い金品を受け取る形式の芸能の総称であり、およびそれを行う者の総称である。
表記は門付け(かどづけ)、読みは「かどつけ」とも。 門付する(かどづけする)という動詞としても使用し、芸については門付芸(かどづけげい)、行う者については門付芸人(かどづけげいにん)ともいう。
【引用】Wikipedia 門付け
なるほど。踊り終わった後に「〇〇商店、五萬円~~。〇〇様、壱萬円~~。」って読み上げられていた理由が分かりました。
盛岡さんさ踊りでメジャーなのは県内外各地でよく披露される”統合さんさ”と言われるもので、8月のパレードで多く見かけることが出来ます。
これらの踊りの由来を説明する際は、三石神社の大岩に鬼の手形を押させた”三石伝説”が語られることが多い現状です。
ですが、黒川さんさ踊りのような伝統さんさの場合は、元々は平安・前九年の役で武士の戦勝祈願・五穀豊穣の祈りためとしているものが由来として語り継がれています。
そしてお盆や神社の境内で踊っていたものが、地域の家を供養のために踊り歩くようになって、商人に門付けするように変化していったそうです。
黒川さんさ踊りは盛岡でも人気が高いさんさ踊り。腰を低く沈めたまま上体をひねったり膝を大きく振り上げたりするダイナミックな動きには、息をのんで見とれてしまいます。
盛岡まち並み塾の説明によると、「魅せる芸」として、厳しい修行に堪えた踊り連中が伝承を担っているそうです。
商店街の門付けが終わった後は、大慈寺の境内で輪踊りが行われます。
大慈寺での輪踊り。厳かな空間で夜のライトアップと黒川さんさ踊りのダイナミックな踊りが相まって、見る人を楽しませてくれます。
出来れば、ファインダー越しじゃなくて、ずっと自分の目でそのままを見ていたかったです。
やっぱり、自分の目でその場の空気を感じながら見るのが一番なんです。
途中で、はやし舞の踊り。見た感じ50代、60代の男女が踊っていましたが、年齢を感じさせない素晴らしい踊りでした。
終わった後に暗闇の中に消えていく様子からも、最後まで厳かな空気を感じました。
ん~、これは毎年見たい行事ですね。行く直前、お盆休みのけだるさに負けて「やっぱ行くの面倒になってきたな~」と思っていましたが、見に行って良かった。
こんなに素晴らしい行事があったなんて今まで知らなかった。もっと認知されても良いのでは?と思います。
黒川さんさ門付けの開催場所
鉈屋町黒川さんさ門付けは毎年8月14日、上記場所にて行われます。
開催時間は、19時ちょっと前から21時前までです。20時半頃には大慈寺に移動して輪踊りが行われます。
近隣に駐車場はありませんので、盛岡市バスセンター付近のコインパーキングに停めてから徒歩で15分~20分です。
夜に鉈屋町の方に行くと太鼓の音が聞こえてくる方に向かって歩いて行けばOKです。
雨天の場合は、もりおか町家物語館浜藤ホールにて内容を縮小して開催するそうです。
私は20時頃から見たんですが、来年はもう少し早く行ってみたいと思います。
撮影・画像:EOS5D3からキャプチャ処理