面白い記事を見つけたのでご紹介しておく。
“子供にスマホを持たせたらどうなったか”を書いたものだ。
仙台市に住む自営業のAさんが仕事から帰る夜9時頃、中学2年生の娘は決まってリビングのソファにもたれながら、スマホを凝視していたという。
「娘は中学生になった頃からスマホ漬けになっていきました。1日2~3時間はLINEをしたり、イヤホンをしてジャニーズの動画をYouTubeで見ている。
私が帰ってからの会話はほとんどなくなり、成績も下がりました。それまで90点取れていた国語のテストも70点台にまで落ちました。見かねてスマホの使い方を注意し続けたのですが、『わかった』とその場しのぎの返事ばかりで一向に改めようとしない。数カ月間そんな状態でしたので、とうとう昨年末に解約してしまいました」
千葉県の主婦・B子さんは、「息子の人生はスマホに狂わされた」と口にする。
「勉強と部活の時間配分を自分でうまくコントロールしていて成績も安定していたので、志望校への推薦も確実と思っていました。
それで中3の夏休みにスマホを買い与えたのですが、見事にスマホ中毒になりました。目を血走らせながらスマホを手にし、お風呂にまで持ち込む有様で、偏差値が10近く下がる教科も出てきました。
担任の先生から推薦は無理だと断られ、第2志望の高校も受からず、結局、今春から第3志望の高校に通っています。スマホを与えたことを、今とても後悔しています」
これら2つの家庭は悪いケースだけがピックアップされているが、こういう状態に悩んでいる親は多いのではないだろうか。
私が子供の頃は携帯電話もスマホも無かった。テレビゲームは大好きだったが、親がいる居間のテレビを使わないと遊べない環境だった。ゲームは1日1時間と決められていた。振り返ると、自分のデジタル機器との付き合いは、親によってしっかり管理されていたようだ。
ところがスマートフォンの場合はゲームとは大きく違う。一応「携帯電話」だから、肌身離さず持ち歩く事が多い。インターネットに繋がっているため、24時間いつでもゲームをしたり、誰かと繋がっていられる環境になる。こんなデジタル機器を子供に持たせたら、親が管理しきれないのは当たり前。なぜなら、親子とはいえ24時間ずっと一緒にいられるわけではないからだ。
だから親が「ちょっと進化した携帯電話」と思って子供に与えると、今回のケースのように人生が狂うケースもあるのだ。
スマホを使うほどバカになる
さらに面白いデータがある。仙台市の市立中学生約2万4000人を対象にした調査の結果、スマホを使えば使うほどテストの平均点が下がっていることが明らかになっている。
このデータから分かるのは、「スマホを長時間使用するほど、学習したことが頭に入っていない」ことだ。
今回のデータはテストの平均点が下がることに焦点を絞っているが、見方を広げてみると、これは子供のテストの点数への影響だけではないと思う。私たち大人においても悪影響があるのではないだろうか。
スマホを使いすぎることによって、仕事に対しても注意散漫になっているだろうし、子供と向き合う時間も減る。時間は有限なものだから、スマホに時間を割いている分、他のことへ割く時間は確実に減っていることを意識するべきだ。
私はその事に気付いたので、今ではほとんどスマホを触っていない。今ではスマートフォンを触っていた頃より、良い事づくめの毎日を過ごしている。
【過去記事】スマートフォンを沢山見るのを止めた結果
親が正しい使い方や制御方法を教えられない事が問題
私が一番問題視しているのは、親が子供にスマホやインターネットの正しい使い方や制御方法を教えられない事だ。
おそらく多くの人は、スマートフォンでのインターネット利用について「楽しいな」「便利だな」と感じているだけで、そこから得る情報をどう生活に有効に活かすのか、勉強・仕事・社会に活かしていくかを全く考えていない。
スマートフォンやインターネットは”ただの道具”。正しい使い方や制御方法を知らない親が世間の風潮に流されて、何の考えも無しに子供に持たせるものだから、この道具の力を制御できずに、道具に支配されいている人が増えているのではないか。
制御方法を知らないゆえ、「勉強机にはスマホを持ち込まない」「居間にいる時はスマホを触らない」などの制限管理をしている家庭が多いようだが、これは根本的な解決にはなっていないと思う。
子供のスマホバカを止めるには、親がスマホやインターネットの正しい使い方や制御方法をしっかり学ぶ事が最優先だ。
親がバカのままでは、子供がスマホバカになるのは仕方がないことだ。