人の話を聞く方法

人の話を聞く」ってどういうことなんでしょうね。自分は聞いていたつもりでも、相手にとっては「聞いてくれた」ことにならないケースを感じる時がありました。

なぜなら、私は「人の話を聞く」という本当の意味を理解していなかったからでした。

今回は「人の話を聞く」本当の方法をご紹介します。

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人の話を聞く態度が間違っていた

私は今まで、人の話を聞いているつもりでも、実は本当に理解しようとして聞いていなかったんです。

それを私に気付かせてくれたのが、スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣」の以下一節。

話をしているとき、ほとんどの人は、理解しようとして聞いているのではなく、答えようとして聞いているのだ。

話しているか、話す準備をしているか、二つに一つである。聞いている話をすべて、自分のパラダイム(価値観)というフィルターを通して、自分の経験した物語に当てはめているだけである。

例えば、「そうだ、そうだ。気持ちはよく分かるよ」とか、「私も同じ経験をしたんだよ。それはね・・・」といった具合である。

このような人々は、常に自分のホームビデオを他の人の生活に映写している。接するすべての人々に、自分がかけている眼鏡をかけさせようとする。

via:354 「相手を本当に理解するためには」

私はまさにこれ。

私が人の話を聞いている時は、常に自分が話す前提で話を聞いていたというか。自分の価値観や経験に当てはめて聞いていました。

これって実は、相手を本当に理解しようとして聞いてませんよね。これじゃぁ「話を聞いている?」と思われても仕方ないですね。

上辺だけの聞くテクニックをやっていた

人の話を聞く間違った方法
さらに、ハンマーで殴られたような衝撃を受けた一節が以下。私は今まで何をしてたんだろう。

相手が話をしているとき、ほとんどの場合、私たちは次の4つのいずれかのレベルで聞いている。

まず無視する、あるいは実際に聞いていない。次は聞くふりをする。例えば、「うんうん」を相づちを打つという具合である。そして、選択的に聞く。これは会話の部分部分しか耳に入れようとしない。3,4歳の子供の話を聞く時など、こうしていることが多いだろう。それから、注意して聞くこともある。このレベルになると、注意深く集中して相手の言葉を聞くようになる。

ほとんどの場合、この四つのいずれかで聞いている。しかし、この上の最も高い傾聴のレベル、感情移入をして相手の話を聞く人は少ない。

via:354 「相手を本当に理解するためには」

私の日常の「人の話を聞く」という行為は、「4つのレベル」が95%~99%くらい当てはまってます。これも人の話を聞いているようで、実は本当に聞いている事にはならないんですね。

私が今まで「人の話を聞く方法」として理解していたのは、「人の話を聞く方法」というワードで出版されている書籍やネットの情報

しかしその多くは「相槌を打つ」「否定しない」「相手の言ったことを復唱する」「相手を主役にする」などのテクニックが書いてあるだけです。しかしこれだと、本心とは裏腹の行動になってしまうことがあります。

上辺だけのテクニックに頼った聞き方では、人の話を本当に聞いていることにはなっていないんです。

では最後に書いている「感情移入して聞く」というのは、具体的にどういうものなのでしょう。ちょっと長いですが、大事な部分なので以下引用してご紹介します。

人の話を聞く真の方法

ここでいう感情移入は、”積極的な傾聴”とか、”反映的な傾聴”で、単に相手の言葉をオウム返しに繰り返すテクニックのことではない。

そういう傾聴は、スキル中心で、人格と人間関係の土台から切り離されたものであり、かえって相手にとっては侮辱になるであろう。

感情移入とは、相手の見地に立ち、相手の立場から物事を眺め、相手が見ている世界を見ることであり、相手のパラダイム(価値観)を理解し、相手の気持ちを感じ取る事だ。

感情移入では、耳だけでなく、目と心も使って聴かなければならない。感情を聴く。意味を聴く。行動を聴く。左脳だけではなく。右脳も使うのだ。感知し、直感し、感じ取るのである。つまり、理解しようと思って聴くのだ。人間の魂からくる深いコミュニケーションを聴くことに集中するのである。

感情移入をしながら人の話を聞く時、それは相手に精神的な空気を与えることになる。その大切な欲求を満たしたうえで、はじめて相手に影響を及ぼしたり問題を解決したりすることに集中できるようになるのである。

この精神的な空気の欲求が、人生のすべての場面に影響を与えるのだ。

via:357-358 「相手を本当に理解するためには」

感情移入をして話を聞く第一歩は、「相手の立場に立つ」ということ、と私は理解しました。

私はついつい自己主張をしようとして、相手の立場や感情に注意がいかないことがあります。これでは人の話を聞いていることにはなりません。

これから人の話を聞く時は、自分の心をクリアにして、相手の立場に立つことに集中しながら聞く習慣を心がけようと思います。習慣にすることを心がけていれば、いつかは自然と「本当に人の話を聞く」ということが出来るようになるはずです。