厚生年金基金の解散

私ら30代にとって、「何とかなるさ」は「何ともならない」時代だと思うんですよね。

企業年金の一つ、厚生年金10+件基金の解散ラッシュが始まった。2012年2月に発覚した旧AIJ投資顧問による年金消失事件を受け、今年4月、存続する526基金の大半を5年で廃止させる改正厚生年金法がスタートしたためだ。

千葉県の元タクシー運転手の男性(78)の元に7月下旬、約30年加入していた「日本交通連合厚生年金基金」から封書が届いた。中身は「支給停止割合変更通知書」。公的年金も合わせて月に約12万1000円の年金を、8月から約5000円カットすることを告げていた。1969年設立の同基金は今年5月末、国に解散を申請し、8月1日の解散が認可されていた。

 妻、娘と暮らす男性の生活費は、公的年金の減額分も含めこの1年で月に9000円近く減った。暖かい日は風呂を沸かさずシャワーにし、1日1本のささやかな楽しみだった「第3のビール」も我慢する日が増えた。「基金の上乗せは退職金代わりだったはず。なくなるとは思いもよらなかった。納得いかない」

【引用】asahi degital

高度成長期に登場した厚生年金基金、いわゆる企業年金ですが、法改正でバタバタと解散していくことになります。基金の台所どこも厳しいので、↑のような強引な減額は今後ますます加速していくでしょう。

こういった企業年金系に加入して他人任せにしている人たちは危ないでしょうねぇ・・。

会社頼り、国任せにしている人が多すぎる

日本って、裕福過ぎるんですよ。会社に勤めていれば、安定した生活を送れます。医療にも安くかかれるし、収入が少なければ生活保護が支給される。セイフティーネットがそこそこしっかりしているのが日本。ほんと豊かな国だと思います。

でもその結果、「自分でお金を管理しよう」「自分の力で稼ごう」「健康管理に気を付けよう」という意識がかなり欠如していると思います。30代は今の老人たちののんびりした生活を眺めながら、「退職すれば自分もこういう生活が送れるんだな」と思っている人が多いんじゃないのかと感じています。

その証拠に、毎日の晩酌や暴飲暴食、喫煙、メタボの増加、土日は遊んで、といった、後先を考えずに今をのんびり生活している人が多いと思います。こういう生活が送れるのは、日本のセイフティネットがしっかりしているからであって、それに甘えちゃってるんですね。

でもこれはあくまで「今」であって、30年後は全然違った状況になっているはずです。年金もほとんど無いだろうし、医療費も高くなっているでしょう。その時でも「何とかなるさ」は通用しないと思うんですよね。一部のリテラシー高い人は何とかなると思いますが、低い人達は「何ともならない」状況のまま生きていくことになるかもしれません。

ある程度先を見通して、今の生き方を決める必要があると思います。その為には、自分からいろんな情報を取りに行ったり、自分で何か仕事を立ち上げてみたり、こういった力や行動力がこれから大切になるのではないでしょうか。

他人に頼った生き方は、いずれ限界が来るのです。