自分の居場所がない

まるで「パンが無いならケーキを食べればいい」みたいなタイトルですが、今はマリーアントワネットのような恐怖政治の環境ではありません。

日本は豊かですから、自分でやろうと思えばいろいろと出来てしまう良い国です。それに環境も悪くはありません。HIS会長の澤田氏が著書で「どんなに努力しても報われない国がある」と書いています。日本ではそんなことはまずありません。

しかしこんなに良い環境でありながら、「生きていて自分の居場所がない」と自分が不幸のように感じている人はいるようです。

そう感じている人は、自分で居場所を作ろうとしていないのでは?と思います。

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自分の居場所とは

自分の居場所とは、「他人に自分をさらけ出せる空間」「誰かと感情を共有できる空間」だと思います。

私は趣味でバイオリンを弾いています。ここ1年は仕事の都合で休止していましたが、先週久々にいつものメンバーで演奏会をしました。久々に演奏会を終えて「ここが自分の居場所なんだ」と感じました。

慣れ親しんだ仲間と会話しながら一つの音楽を作る過程と、演奏会での緊張感、打ち上げでの解放感をメンバーと共有できることは、人生を送るうえでこのうえない喜びと幸せを感じることが出来ます。

仕事仲間や家族とは、またちょっと違った感覚です。上下関係や性別などお互いの立場を超えて心を一つにできるし、メンバー達がそれぞれお互いを尊重し合い認め合っています。

こういう場所はこれからも本当に大切にしていきたい。

自分の居場所は自分で作る

とはいえ、自分の居場所である「他人に自分をさらけ出せる空間」「誰かと感情を共有できる空間」は突然降ってくるわけではありません。基本的には「自分の居場所は自分で作る」というスタンスをとらないと、自分の居場所は出来ないと感じています。

例えば新しくサークルや団体に所属した時。新入員に積極的に話しかけてくれるサークルもありますが、放置するサークルもあります。そういうサークルは、自分から話しかけていかないと基本的に放置され続けることが多く、その場に馴染めずに脱退してしまう人が多いようです。そして脱退した人の話を聞くと、だいたいの人こう言います。


相手にしてくれないし、教えてもくれないんです


まぁ、気持ちは分かるんですけどね。
私の場合はそういう人を見つけたら積極的に話かけるようにしていますが、「居場所が無い」と言う人は、本人にも原因があります。それは、ずっと受け身姿勢でいることです。

相手にしてくれないと言う以前に、自分からどのくらい話しかけていったのか。教えてくれないという以前に、自分から「教えて頂けませんか」と何回アプローチしたのか。

10回話しかけていって10回とも相手にされないのであれば、そのサークルが異常だと思うので辞めた方がいいです。しかし、そんなサークルは滅多にないと思いますよ。同じ趣味や目標を持った人同士で集まっているのですから。

冒頭に書いた『HIS会長の澤田氏が著書で「どんなに努力しても報われない国がある」』に戻りますが、日本は努力すれば報われる環境が十分に整っています。こんなに良い国にいるのに、「居場所が無い」「話しかけられない」「相手にしてくれない」「教えてくれない」という人は、自分に甘い部分がありますよ、と言いたい。

ユニクロの柳井社長も「新しいことを始めると10回に9回は失敗する」と言っています。10回話しかける努力をすることは、大したことではありません。失敗してもそこで人生が終わったりするわけではないのですから。

自分の居場所を作りたいのであれば、自分で作るという前向きな思考に切り替えること。また、最初は上手くいかなくて当たり前と思う事です。