神田昌典成功者の告白

8月27日で36歳になりました。30歳までは勢いと気合だけでやれると思っていた思考に、段々限界を感じるようになってきました。

最近分かってきたのは、「何事もバランスを取らないと崩壊してしまい、続けることが出来なくなる」ということです。

神田昌典著「5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語~成功者の告白~」を読んで、バランスを取ることも大切さを再確認しました。

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物語で読める成功者の告白

この本の登場人物は、企業家のタクとその家族、会計士で先輩企業家兼アドバイザーの神崎。物語中のタクと神崎のやり取りがとても興味深く面白い。

神崎:
「タクの調子がよければよいほど、家庭では奥さんの調子が悪くなる。タクが前向きに頑張れば頑張るほど、奥さんは後ろ向きになる。奥さんは、なぜ自分がこんなに物事を後ろ向きに考えるんだろう、と自分が自分でいやになる。

しかし、この心理状態は無意識に起こるから、本人にはどうしようもない。ポジティブになろうと思っているんだよ。でもネガティブになってしまう。

もちろんプラス思考、前向きな思考がなければ行動は起こせないよね。だからプラス思考になるのは、結果を出すうえで必要だ。僕が言っているのは、行き過ぎたプラス思考は、マイナス思考をそのコミュニティに生むという事だ。」

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自分はポジティブ思考派ですが、妻はネガティブ思考になることが多いです。妻がネガティブなことを言うと、僕は「なぜこんなネガティブに考えるんだろう」と不思議に思っていました。もしかしたら僕のポジティブ思考が原因だろうか?

二人の結婚生活の中でも心あたりはあります。僕の元気が無いと妻は元気になり、僕が元気な時は妻が元気が無い事がよくあります。人間はコミュニティの中で、無意識にバランスを取っているのかもしれません。

子供が親のカウンセラー

神崎:
「夫婦関係が機能不全に陥ると、子供の出番になる。

子供にとっては、家庭がすべてだ。過程が居心地悪く、安全な環境じゃなかったら、自分が育つことが出来ない。そこで夫婦仲を取り持とうとする。もちろん無意識にだよ。

子供は、家族の場を無意識のうちに感じ取って、親にとっての最適なカウンセラーとなる。いい子のなかには、親の代わりとなって面倒を見たがる子供もいれば、家族を笑わせて道化師になる子供もいる。ずいぶんいい子だなと周囲は思うけど、本人がいちばん傷ついているんだ。悪い子の中には、存在感を消し去ろうとして、いつもいないように見える子になったり、殉教者になってけがをしたりする。」

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僕の知人で、父が仕事と遊びに没頭している家庭があります。一人男の子がいますが、その子はお母さんのいうことはしっかり聞くし、お母さんを守ろうとしている態度や優しさを感じます。

親子3人でいる時、その子は父にべったりでとにかく父の注意をひこうとします。普段から父がいない寂しさもあるのだと思いますが、子供である自分に気をひかせることで「3人の家庭」というコミュニティを無意識に守ろうとしているのかもしれません。

子供は家庭を繋ぐ橋渡しの役割もあるのですね。しかし子供が橋渡し役になってしまっている場合は、家庭はイエローカードの状況なんですね。

バランスを取る

神崎:
「こういう感情のメカニズムがあるから、伸び盛りに差し掛かった経営者や、大企業で出世コースに乗った人の家庭では、このような罠に陥る事が多いのさ」

タク:
「それじゃ、いったいどうすれば、この罠に陥らないで済むのですか?」

神崎:
「妻がそういう状況をわかったうえで耐えてくれるか。夫が妻のサポートを心から感謝し、ねぎらうことができるか。

そしてビジネスを速く軌道に乗せ、軌道に乗ったら仕事中毒になる前に、家庭とのバランスを取る事が必要だな」

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僕が子供の頃は「一生懸命やれ」「中途半端になるな」と教わってきた気がします。確かに何かを達成する為には大切なことだと思います。

しかしその一方では、心や体、家庭のバランスを崩してしまうことにも繋がります。何かを一生懸命やったら、その分犠牲にしたものに対するバランスを取る必要があります。

体のケア、家族のケア、仕事のケアをすることでバランスを保ち、物事を長く育み成長させてくれるのです。

【幸呼来】時々冷静に周囲を見つめ直す

一生懸命に打ち込んでいると周囲が見えなくなってしまいます。

僕はこだわり性が強いので、時々冷静に自分と家族、周囲の状況を冷静に見つめ直してバランスを考える必要があると考えさせられた本でした。