ふるさと納税にアフィリエイトが参入という予期せぬ事態になったわけですが、自治体の住民税獲得力が問われる状態になりましたねえ。

ふるさと納税にアフィリエイトが参入した」という意味が分からない人の為に軽く解説しておきます。

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ふるさと納税にアフィリエイトが参入したってどういう意味?

アフィリエイトって簡単に言えば、自分のブログやウェブサイトに貼った広告経由で商品が売れた場合、バックマージンがブログ主やウェブサイト主に入る仕組みです。

例えば、あなたが↓のリンク経由でふるさと納税に申し込んだとします。

「ふるなびならたった3分でふるさと納税!」

すると、私にバックマージンがいくらか入るって仕組み。これがアフィリエイト。

で、どの自治体のふるさと納税に申し込んでもバックマージンが入るわけじゃなく、


○○県○○市「 はーい!うちの自治体、アフィリエイトに申し込みます!」


と手を挙げた自治体のふるさと納税の申し込みがあった場合だけ、バックマージンが入るんですよ。

これがどういう現象を起こすかというと、アフィリエイトで儲けたいブログ主やウェブサイト主は、「○○市のふるさと納税、特典すごくてめっちゃお得!さぁみんなもいかが?」って感じで、バックマージンが入るアフィリエイト申込みした自治体だけのふるさと納税を宣伝しまくるわけです。

でもアフィリエイト申込みしてない自治体は宣伝されません。
当たり前ですよね。バックマージンが入らない自治体のふるさと納税を紹介しても、儲からないから。

こうなると、ある特定の自治体のふるさと納税だけがいろんなところで露出されやすくなる分、その自治体のふるさと納税獲得額も多くなるわけです。

広告を貼ったブログ主やウェブサイト主はバックマージンが入って儲かり、アフィリエイトに申し込んだ自治体はふるさと納税も獲得でき、ふるさと納税を納めた人は「いや~、納得できるふるさと納税できて特産品も貰って得した!」と、このサイクルが上手く回れば、アフィリエイトに関わった人たちはみんなウハウハなわけです。

ふるさと納税を頑張ってる自治体なんかめちゃめちゃ儲かってますよ。
北海道上士幌(かみしほろ)町でいえば、平成26年度の納税申込み件数36,459件、金額にして6億2705万円も獲得してるんですよ。
長崎県の平戸市なんか10億円突破してます。

ふるさと納税に無頓着な自治体は税収が減る

ふるさと納税の申し込みがある自治体に偏るってことは、その分どこかの自治体の住民税収入が減る仕組みになってるんですよ。

ふるさと納税の仕組みが分からない人は、「ふるさと納税制度は住民税奪い合いの戦争だと思う」を読んでください。

で、今まではウェブの宣伝露出が自治体発信だったんですが、ふるさと納税にアフィリエイトが参入しちゃったもんだから、いろんなブログ主やウェブサイト主がウェブ宣伝露出経路になれることになったんです。

ふるさと納税の税収対策を頑張っている自治体ほど、より税収を今まで以上にがっぽり稼げる仕組みが出来たんです。そのかわり、ふるさと納税対策してない自治体ほど税収はガンガン減っていく仕組みでもあるんですね。

盛岡市のふるさと納税状況は最悪の事態になっている

ちなみに我が盛岡市のふるさと納税額は、

盛岡市のふるさと納税額

減りに減りまくって申込件数21件、金額91万円www

これに対して盛岡市のコメントは・・・

ふるさと納税については,ここ数年,寄附者に対する特産品などの贈呈により,寄附金額を飛躍的に増加させている自治体があることは承知しており,岩手県内でも取り組まれている市町村もあるようです。
盛岡市では,これまでお礼状のほか, 5000円以上の寄附者に対し,市内教育施設の無料入館券や石川啄木の詩を入れたコースターなどの記念品をお送りしておりますが,過去には,「寄附なのだから記念品は不要。もっと有効に活用してほしい。」との声が寄せられたこともございます。

最近では,マスコミなどで取り上げられる機会も多いせいか,「盛岡市でも特産品を贈るべきではないか。」とのご意見をいただくこともあります。

盛岡市といたしましては,従前からの寄附金の活用事業である産業振興,環境保全,福祉および震災復興のメニューに加え,今年度からいわて国体の応援メニューを加えることや,寄附金の活用実績をよりわかりやすく紹介することでPRを図ってまいりたいと考えており,現時点では,費用をかけて特産品などを贈呈することは考えておりません。

【引用】盛岡市ホームページ ふるさと納税について

完全に思考停止状態(南無)

さすがに愛想尽かすわwww

91万円で何ができるっていうんですか。
というか、盛岡市民でも他の自治体にふるさと納税している人は沢山いるでしょうから、91万円程度の収入だったら差し引き赤字になってることは容易に想像が付く。

ふるさと納税で魅力ある自治体の競争力はさらに増すだろうから、盛岡市の税収もどんどん減っていきますよ!

市が何にも手を打ってないことでトータルで赤字になっているのであれば、盛岡市にふるさと納税している優しい人の気持ちも裏切ってるってことを認識するべきじゃないのかなあ、と思うわけです。

どんな立派な案だって、お金が無ければ何にも出来ないんですよ。
「ふるさと納税で税収をアップするチャンスがある」と分かってるのに何もやろうとしない。
傍観してるだけは猿でも出来る。あれこれ考え巡らして行動できるから人間なんですよ。

当然だけど、ふるさと納税本なんかには盛岡市なんか全く触れられていない。空気と同じ扱いなわけです。

だからとりあえずさぁ、盛岡市もふるさと納税アフィリエイトに申し込もうよ!具体的な施策はその後でいいから!

行動の第一歩を起こして欲しいものです。