「はい、どうぞ」と出てきた時は
これ、本当にコーヒーなの?
と驚きましたが、確かにコーヒーの味がほんのりしました。
はい、これ、ちゃんとしたコーヒーなんですよ。
熊本市の中心街に店を構えている「珈琲アロー」のマスターが淹れてくれた”琥珀色の珈琲”なんです。
熊本市 珈琲アロー
珈琲アローさんは、熊本市の居酒屋が並ぶ飲食店街にひっそりと店を構えています。
店構えはかなり古いですよ。
「いらっしゃい」
とやさしい声で迎えてくれるマスター。
店内はカウンターのみで、10人くらいしか入れません。
「メニューは何がありますか?」と聞くと、
マスター「ウチはコーヒーのみです・・。逃げ道はございません・・」と優しげながら自信たっぷりに言うマスター。
琥珀色珈琲の正体
マスター「なんでも聞いてください。聞かれたことは全て答えるしお教えします」
というので、いろいろとお話を聞いてきました。
まず、珈琲豆がまったく黒くないんですよ。
「ほら、黒くないでしょう?これが本来の珈琲だと私は思ってるんです。
一般的に流通してる珈琲ってみんな焙煎してますよね。
でもこれ、焦がして炭になったものを飲んでるようなものなんです。体に良いわけがありません。
お客さんいわく、ウチの珈琲はアラブの一流ホテルで出てくる珈琲と似てるそうです。
現代の商業的な珈琲に疑問を感じていて、最終的にはこのコーヒーに行き着いたんだとか。
そして、一応ネルドリップ(布で抽出する方法)・・・。
だけど、黒いコーヒーみたいな淹れ方じゃなく、豆を撹拌しながらお湯を大量に注いでいました。
そして、布の縁が青いでしょう?これ、アルカリ性だからだそうです。弱いアルカリ性だから何杯飲んでもまったくもたれない。
私はこの日、アローさんのコーヒーを3杯飲みましたが、まったくもたれませんでした。
コーヒーに弱い妻の胃も平気なくらい。
普通に流通してる珈琲は酸性だそうです。だから酸味がありますよね。これが胃に負担をかける原因だそうです。
普通の珈琲と違って、お湯を大量に注ぎ込むのが特徴。
「どこまでお湯を入れるんだ?」って突っ込みたくなるぐらい入れます。
そして撹拌しながら丁寧に淹れてました。
淹れた珈琲は一度温めてました。
真剣な眼光を放ちながらカップに注いでくれます。
顔は怖そうですが、こっちが黙っててもひたすら話してるし、話しかけてくれる優しいマスターですよ。
「このコーヒー、自分で見ても惚れ惚れします・・・。」
マスターは1日20~30杯飲んでるそうですが、この珈琲を飲み始めてから全く病気もしなくなったとのことです。
確かに私も飲んだ感想、日本茶に近い感じがするコーヒーだったせいか、体に良さそうだなあと思いました。
美味い・・。
なんだか癖になる味。もう一杯頂こう。
「このコーヒー、カフェインが強いって聞いたんですけど、やっぱ眠れなくなりますよね?」
と聞いたところ、
「うちの珈琲は、むしろぐっすり眠れるようになるんですよ。不思議でしょう?」
と言うので「まさかww」とは思いましたが、その夜は本当にぐっすり眠ることができました。
この日はコーヒーに対する見方と価値観が変わりました。
コーヒー好きの方には、ぜひ珈琲アローさんのコーヒーを飲んで頂きたいです。
世界が変わります。
珈琲アロー
住所:熊本県熊本市中央区花畑町10-10
TEL:096-352-8945
営業時間:[月~木]11:00~23:00
[金・土]11:00~27:00
[日・祝]14:00~22:00
【リンク】食べログ