若者がお酒を飲まなくなったのは消費優先順位が低いから

先日わたしのバイオリンのお師匠様と飲みました。
そこで「最近の若い人達のお酒の飲み方」の話題になったのですが、今の世代との違いに驚きました。

お師匠様:
今の若い人達、特に学生ってさ、本当に酒を飲まなくなったんだよ!!

まずさ、ビールも日本酒も飲まないし、飲んだとしても酎ハイとかカクテルしか飲まない。
それも一人1~2本くらい。

びっくりしたのはさ、このまえ学生の持ちより飲み会に行ったら、ビールが1本も準備されてなかったんだよ。


マナ:
ビールが一本も無い?
俺の時代だとそんな飲み会、あり得ないですよね。

お師匠様:
おつまみも「それがおつまみ?」っていう物ばっかりでさ。
例えばカントリーマァムとか、そういった甘い物ばっかりで塩気のあるものがほとんどない。


マナ:
枝豆、スルメイカ、鱈チーズ=おつまみが基本じゃなくなってるんですね。

お師匠様:
あとね、夜遅くまで飲む人も少なくなったんだよ。
前は合宿だと朝4時まで飲んで次の日朝9時から合奏とか普通だったんだけど、今なんか朝4時まで起きてる学生は3人もいないんだぞ?
「次の日に支障あるといけないんで」とか言って早々に寝るんだよ。

もうこれ、世代が変わったとしか思えないよ。



学生のお酒や飲み会がここまで変わっているのことにビックリですね。

私は今でも学生のオーケストラにお呼ばれされて弾きにいきますが、確かに飲み会だとビール飲んでる人が少なくなったように思います。

問題となっている「イッキコール」は一応今でもありますが、私の時代と比べて20分の1くらいに減ってますね。そしてコールで飲んだとしても、一口グラスに3分の1くらいしかお酒が入っていない。
とはいえイッキで大参事になるよりは良いのかも。

でもここで強烈に疑問に思ったのは、

なぜ若者はこうもお酒を飲まなくなった?

若者が酒を飲まなくなったのは「今の若者は昔に比べるとお金が無いから」という意見もありますが、調べて見ると、実は私の世代と今の世代の持っているお金は大して差がありません。

ちゃんと統計データを取って分析している人がおりました。

つまり、厳しい経済状況にあると予想された非正規雇用者でも、男性の25歳以上では、家族世帯の大人より多くのお金を手にしており、20~24歳でも若い家族世帯の大人よりも多くのお金を手にしている。

正規雇用が多いバブル期の若者より、現在の非正規雇用者の若者のほうが、実際には多くのお金を手にしている層が多い。

学生の持っているお金は昔と大差ないんですが、独身世帯の所得についてはバブル期よりも大きくなっているんですよ。

となると、残る理由はただ一つで、

今の若者はお酒を消費する優先順位が低くなった

若者の消費優先順位は酒よりもスマホとLINE

私ら世代だとスマホも携帯電話も無かったから、「友達とコミュニケーションを取る=みんなと酒を飲んで騒ぐ」という考え方だったわけで。

ところが今の若い世代だと、みんなで集まってお酒を飲んでコミュニケーションを取るより、友達とのLINEメッセージで十分コミュニケーションが取れていると感じているらしい。
この間20代前半の女性が「本当に草食系男子多いんですよ!LINEメッセージはマメなのに、その後が続かないんです」と言っていました。

で、これだけでも友達とコミュニケーションを取れていると感じるので、わざわざ集まってお酒を飲んで友達とコミュニケーションを取る必要性も感じなくなるわけで。

つまり、生活の中でお酒を消費する優先順位が昔より低くなったということかと思うんですが、皆様どうお考えでしょうか。

若者「誰かと会話するって、別にLINEで十分出来てるしー」

若者「LINEがあれば女の子とも十分にコミュニケーション取れるし楽しい」

若者「もうコミュニケーションはLINEだけで十分だな。お酒?別に必要無くね?彼女?うーん、とりあえずLINEで楽しくやり取り出来てればそれで満足。それより新しいiPhone欲しいなー。」



という考え方にシフトしているんじゃないかなあ。
これじゃぁ今の若い人がお酒を飲まなくなって草食系になるのは当たり前ですよね。

私が学生の頃なんかは、「お酒が飲めないと何となくかっこ悪い」と思ってたし、お酒に強いと女の子が「わー、すごーい」とチヤホヤしてくれるし(笑)こう考えていた男性は多かったんじゃないでしょうか。

そういった意味でも、私ら世代ではコミュニケーションツールとしてだけでなくお酒が飲める必要性が高いと思ってたわけで、消費の優先順位は今より高かったと思うんですよ。