風船に入ったガスを吸った後に爆笑し始める奇妙な動画。
このガスの正体は亜酸化窒素、いわゆる笑気ガスで、吸引すると気分が高揚して笑えるようになるものらしい。
違法ドラッグが次々と取り締まられていく中、気分を高揚させる手段として次はガスを用い始めたわけだ。
ところがこのガスは絶対安全ではなく、窒息して死に至るケースもある。
医療用の笑気ガスだと、亜酸化窒素ガスの中に20~30%の酸素も含まれているが、今問題となっている物には酸素が含まれていないほぼ100%亜酸化窒素ガスのため、窒息死に至る可能性もあること。
日本国内では既に6名の死亡者も出ているらしい。
問題は通販で簡単に入手できてしまうこと
問題になっているのが、手のひらサイズの亜酸化窒素小型ボンベが通販で簡単に手に入ってしまうこと。
この亜酸化窒素ガスボンベは、元々料理のムースを作るための泡立て用ガスや、自転車タイヤの空気を入れる為のものとして売られているもの。
私も先ほどネットを探してみたら、基本的には「調理用」として売られているものがほとんど。
和歌山県と鳥取県では、先駆けて”亜酸化窒素(笑気ガス)使用にかかる条例”が施行されている。
指定に伴い、購入者は吸引するなど身体へ使用しないとの誓約書の提出が必要となり、販売業者も県への届け出や使用方法の説明などが義務づけられる。
和歌山での使用は確認されていないというが、同課は「通常の危険ドラッグとは異なる形状で新たに広まる可能性がある。決して身体に摂取したり使用したりしないでほしい」と呼びかけている。
だが、調理用・工業用など一般的な用途で使用されるケースも多いうえに通販で個人入手できてしまうため、完全に取り締まることは難しいようだ。
国での対応は?
今は県の条例で取り締まり始めている段階だが、国単位での対応も求める声も大きくなっている。
だが、危険ドラッグなどと違って用途が一般的な事に用いられるため、現在は「対応検討中」の段階。
最悪な事態が起こる前に早急に取り締まる必要あり
「ただ笑うだけなんだから、別に問題ないじゃん」と思われる人もいるかもしれないが、いろんな危険性を秘めている。
例えば、窒息死する可能性があることを知らずに面白半分で吸入してしまうことや、車の運転中などにふざけて友人から吸わされて運転がおぼつかなくなって事故を起こすなどが考えられる。
まともな人なら絶対に使用することは無いと思いますが、こういった物で事故を引き起こすのはいつも「面白そうだから」「友達と遊びで」と物事を安易に考えてしまう若い人だったりする。そして最悪な事態が起こってから、国が焦って動き出すという流れが多い。
最悪な事態が起こる前に、国には早急に取り締まって頂きたいものだ。