文鳥の飼育本には「文鳥の飼育には湿度管理が大事です」と書いていますが、その理由をご存じでしょうか?
文鳥は元々南国の鳥(フィンチ)
文鳥は元々インドネシア・ジャワ島の南国の鳥なんですね。
南国と言えば、周りは海に囲まれて年中温かくて湿度ムンムンです。
元々そういった環境に適応して生きる鳥だったのが、輸入して世界各地に広まったわけです。
とはいっても、元々温かくて多湿の環境で生きる鳥が、輸入元の国の環境に簡単に適応できるわけがありません。
とくに冬は乾燥しやすいうえに、エアコン暖房を付けると湿度30%まで下がってしまうので、元々の文鳥の体には適さない湿度環境になってしまいます。
湿度が低いと粘膜が弱り感染症にかかりやすくなる
では湿度が低くなるとどうなるか。
体内の粘膜が弱って感染症にかかりやすくなります。例えば風邪、肺炎などです。
これは人間も文鳥と同じ。人間も乾燥した冬だと風邪をひきやすくなるので、加湿器をつかったりしますよね。
冬季の睡眠中の加湿が大事!
文鳥の為の湿度管理は人間と同じですので、最低でも50%以上あると良いと言われています。
しかし問題となるのが、冬季の睡眠中の加湿です。
ケージの中にヒーターや、または電気毛布で包まって文鳥を寝せているケースが多いと思います。
しかしこの保温方法だけだと、ケージの中の湿度は30%ほどまで低下してしまいます。
睡眠中に湿度が低下してしまい、さらに温かい部屋と寒い部屋を出入りしたりすることで、文鳥の免疫力が落ち、病気にかかってしまいやすくなります。
生後2年の若い文鳥でも肺炎にかかってしまい、長い通院や投薬が必要になってしまうケースもあります。
ですので、睡眠中の加湿は油断せずにしっかり行う必要があります。
冬季の睡眠中加湿方法
冬季の文鳥ケージ内の加湿方法ですが、ケージの中に濡れたタオルやキッチンペーパーを1枚敷き、さらにケージの上に濡れタオルを1枚かぶせておくと良いです。
濡れタオル1枚だけだと、次の日の朝にはカラカラに乾いてしまうため、必ずケージの上と下に1枚ずつ、合計2枚何らかの湿度対策を行うようにしましょう。
そうすれば、次の日の朝でもケージ内の湿度は50%ほどになっている可能性は高くなります。
「まぁ大丈夫だろう」という油断が病気を引き起こす
「まだ若いから大丈夫だろう」「元気だから大丈夫だろう」という油断が、文鳥を弱らせて病気を引き起こします。
文鳥は元々自然界の生物ですので、具合が悪くなっても飼い主に弱っている姿を見せたがりません。弱っている姿を他人に見せてしまうと、生き残っていけないという意識が自然と働いているためです。
突然毛がブワッと膨らんで目がウツラウツラしている状態になりますが、これは相当体が弱っている状態です。
ですので、大事なカワイイ文鳥を健康に長生きさせてあげるためにも、湿度管理は油断せずにしっかり行いましょう。
常時50%以上を保つようにしましょう。そうすれば、文鳥だけでなく人間も健康でいられます。