日産が2020年までに「自動運転車」の発売計画を発表しました。
ドライバーが運転しなくても、標識や路面状況を読み取って走るのです。
映画・マイノリティレポートなどの近未来を描いた映画でも、自動運転車が登場します。人間が思い描く未来のほとんどは現実化されるのです。
自動運転車のメリット&デメリット
自動運転車の登場で私が頭に浮かんだメリットは以下の通り。
- 移動中に本を読んだりパソコンを操作出来る。
- 睡眠を取ることが出来る。
- 自動・効率化された運転で渋滞が少なくなる。
- スピード違反がなくなる。
- 事故が減る。
本当に実現されたら、自動車産業の大革命です。一見、私にとっては良いことばかりのように感じるのですが、これは自動車産業の大革命。
考えを深掘りすると、いろいろな問題やデメリットが浮かび上がってきます。
- タクシードライバーがこの世から消える。雇用が減る。
- 宅配業が不要になる。
- 事故が起こった場合、誰の責任か?
1.タクシードライバーがこの世から消える
誰も予想しなかった、これから起こる本当の出来事です。自動運転車が登場すれば、タクシー業界は間違いなく衰退します。会社側からすれば、人件費を削って自動運転車を買った方がコストは安上がりですしね。
2.宅配業が不要になる
ピザ、ケータリング、トラック、郵便の宅配者が必要無くなります。自動運転車が普及する頃には、電子マネー決済が主流になっていると予想されます。
バックトゥザフューチャー2で描いた未来では、指紋認証で料金を支払っていました。もしかしたらこれと同じような時代になっているかもしれません。ピザの宅配は、今やネットでオーダーし、クレジットカードで予め料金を支払う流れが多くなっています。
決済が予め終わっているシステムを作れば、自動運転車で配達するだけになります。
3.事故が起こった場合、誰の責任か?
これも大きな問題です。何が原因で事故が起こったかにもよりますが、自動車は自動で運転しています。自動車の持ち主が責任を被るのか、自動車会社が責任を被るのか。
しかし自動運転車の開発は世界各国で競争状態です。自動運転車の登場と普及は時間の問題。責任の所在の問題は何らかのルールが出来上がるでしょう。
新たに参入した会社
名だたる自動車メーカーが、我先にと自動運転車の開発に力を注いでいます。加えてこの市場に参入してきたのが何とGoogleです。
トヨタのプリウスをベースにした車両にGoogle独自の認識システムを搭載し、実験が活発に行われています。
しかし、なぜグーグルが自動運転車に参入したのでしょう?
グーグルの狙い
グーグルの狙いはOSです。これはスマートフォン事業と同じ戦略です。
グーグルはスマホのOSアンドロイドを無償で配布して、市場の主導権を握りました。その後スマートフォンを作る電機メーカーはグーグルのOSに合わせた開発をせざるを得ない状況になっています。
OS事業を握れば首根っこを押さえたも同然。自社の利益やメリットになりそうなものを、アップグレードや自動広告表示など、自由にできるからです。
今回の自動運転車に搭載するロボットOS開発も同様に、自動車産業の大革命の覇権を握ろうとしています。
グーグルが開発中の自動運転車OSの優秀さは、既にトヨタも認めています。インターネットに続いて世界の自動車産業もグーグルに掌握されるかもしれませんね。
【幸呼来】さっこら
自動運転車の登場は、少子化未来で労働力が減少する日本には合っているのかもしれません。
しかし、人口が多い中国やインド等の国々で普及するとどうなるのでしょう。テクノロジーは私たちを豊かで便利なものにしてくれる代わりに、労働する機会を減らしていきます。
タクシー業界も無くなれば、旅行で地元の情報を聞いたりと、コミュニケーションする機会も減ってしまいます。