2011~12年度の復興予算約17兆円のうち、被災地や被災者以外にも使えるお金として、政府は16の基金に計1兆1570億円を配っていた。財務省や復興庁が調べたところ、今年5月末までに計1兆142億円がすでに使われたり業者と契約済みだったりして、返還できなくなっていた。残りの約1400億円について、基金を運営する自治体や公益法人に返還を求めたところ、約1千億円は戻ってくる見通しになった。ただ、約400億円については「被災地や被災者のために使える」(財務省幹部)とし、当面は返還を求めない方針だ。
Yニュースより:流用の復興予算、返還1千億円どまり 大半は執行済み
復興予算流用問題については、政府の対応が遅かったこともあり、復興予算返還金は1000億円程度となりました。
使ってしまったものはどうしようもないので、流用が起きないように今後どうしていくかが最重要課題です。私が気になるのは、終わってしまったことよりも、良い未来に向けてどう対処して繋げていくかです。
とはいえ、まだどこのメディアでも「政府が今後どういう対応を取っていくか」の情報発信が少ないです。
日本政界で問題が起こると、問題の部分が大きく取り上げられ、最終的には「責任を取れ」と迫られる場面が、メディアでやたらクローズアップされていると感じます。
「で、その後は?」の部分が、どういうわけかクローズアップされない事が多い。
どんな出来事でも問題が起こるのは当たり前。それを騒ぎ立てるだけでなく、どう対処していくかに行動のウエイトを置くことが大切です。
復興予算を執行するに当たって、厳密な審査を行って欲しいと願います。復興増税や義捐金には、「震災復興の為に」という私たちの想いが詰まっています。
復興予算流用問題の対処法 -私ならこうする-
復興の状況や予算状況等、しっかり分かっていない素人ですが、復興予算流用が起こらないように「私ならこうする」という考えを書いてみました。
変な部分があったら指摘して頂けると幸いです。
1.被災地、被災者のみに予算使用するルール
今回復興予算流用問題が起こったのは、「被災地・被災者以外に使用できる枠」を設けたことが原因です。
いろんな理由があるにせよ、支援が足りていないと訴える被災地・被災者がいる以上、そこに予算執行を集中させるのは当然の事です。
2.予算申請者可能なのは被災地・被災者側のみ
当然ながら予算申請が出来るのは被災地・被災者側のみにします。そして、「震災による直接的な被害を受けた場合のみ」にします。
「間接的被害を受けた者に関してどうするか」はひとまず保留にします。間接的被害にまで予算申請範囲を広げると際限が無くなります。優先・集中すべきは、直接的被害を受けた部分です。
3.厳正・厳密な現場審査
被災地・被災者だけに予算を執行するルールを設けただけではまだ不十分です。
この予算に群がるモノが出てくる事が考えられるため、現地に行って現場調査と審査を行います。
出来れば、政府官僚の息がかかっていない第三者機関が好ましいです。NGO,NPOにも協力をお願いしてみます。調査と審査、予算執行のスピード向上を優先する為、この部分に予算は惜しまないようにします。
4.震災の直接被害に対する復興が終わってから次を考えればよい
震災復興予算執行5年間の途中で、被災地・被災地の復興が終わりそうな見込みが立った場合は、間接被害に対する復興予算執行を検討します。
よって、直接被害を受けた復興の進捗状況も継続的に確認をします。
私が考える復興予算は、直接的な被害を受けた被災地・被災地の為に使用される予算です。
被災地や被災者復興の見通しが立っていない状況であれば、見通しが立ってから次を考えれば良いのです。
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