あと1か月ちょっともすれば大晦日、お正月。この時期、自分が子供の頃からご馳走としてテーブルに出てくるのがズワイガニやタラバガニだったんですが、
ぶっちゃけ、それほど美味しくない
と、子供心なりに感じていたのです。カニってそんなにご馳走か?みたいな。(母ちゃん、ごめん)
美味しくないのは当たり前。どこの産地なのか分からん、足の部分だけが大量に冷凍された超格安品や、「訳あり」を食べていたからであります。ウチは貧乏だったからね。
で、大学生になってから、生まれて初めて「普通のズワイガニ」を食べた時は感動した。
美味い!こんなズワイガニ生まれて初めて食べたよ!!
と言ったら、一緒に食べてた当時付き合っていた海沿い出身の彼女に「これ、普通だよ」と冷静に返されたことが、今でもしっかり脳裏に焼き付いているのであります。
今までの俺はなんだったんだ・・、と打ちのめされた訳ですが、そこで浮かび上がった疑問が、
「訳あり」ってなんだ?
「訳あり」ってなんやねん?ってことだ。
テレビショッピング、ネット通販、ラジオ、チラシ、広告では「訳あり」と称したカニが美味しそうな写真と共にバンバン広告されている。説明には「規格外サイズ、折れ、甲羅つぶれなどがあったカニが「訳あり」として通常商品よりも格安で販売されているもの」と書かれている。
「な~んだ、じゃぁ味は一緒じゃん(ワーイ)」と思って飛びつく人が山のようにいるのだが、ここが訳ありの落とし穴である。
訳あり品には本当に美味しいカニもあるのだが、中にはスカスカでボソボソの悲惨なカニもある。「訳ありで安いから仕方ないか」で済むからクレームを出すわけにもいかない。こうして訳ありカニは売れ続けていく。その結果、私みたいな、
美味い!こんなズワイガニ生まれて初めて食べたよ!!
という哀れな大人を生み出しているのである。子供たちよ、本物のズワイガニは美味いんだよw
と、冗談半分っぽく書いてきたのですが、「訳あり」はリスクがあるのは本当です。「訳あり」だからハズレも当然あります。本ズワイガニではない紅ズワイガニや、タラバそっくりのアブラガニやイバラガニが入っていたり、中国産も混ざっているとの情報も出てきています。見た目がほぼ一緒だから、購入者は気付かない。
素人には違いが全くわからんwwパーツがバラバラになってたら、さらに見分けがつかないでしょう。
こちらは紅ズワイガニとズワイガニの違い。そう、両者は違うのです。味も身の詰まりも違うのです。もしかしたら今まで「ズワイガニ」を食べたことが無い人がいるかもしれない。「ズワイガニ、美味しいよね」と言う人がいたら、「それ、紅ズワイとズワイ、どっち?」と聞いてみてください。多分7割くらいの人が「え?」と聞き返してくると思います。
・・こんな感じで、カニには本当に「いろんな訳」がある。「訳あって、紅スワイガニをズワイガニとして売っちゃいます。でも、一応ズワイガニだからね」なんていう商品もあるかもしれない(いや、きっとあると思う)。
安いのには訳があるのです。価格競争の裏側では、何が行われているかわからん。ごまかしていても「訳ありだから」で済まされているのです。これが真実。
カニには当然「訳なし」もある
「訳ありガニ」に注目して書いてきましたが、当然ながら逆の「訳なしガニ」もあります。
訳なしガニとは、「身入り・鮮度・品種・産地証明・国内加工」において、一切訳なしです。聞けば詳しく答えてくれます。訳が無いから、自信を持って堂々と売れるのです。
わたし、本物の素晴らしさに衝撃を受けた大学生時代以降は、こうした「訳なし」を食べるようにしています。訳なしガニを一言で表現するなら、
「輝」。
もうね、見た目で圧倒されます。色といいツヤといい、訳ありとは比べものになりません。輝いて見えます。歯ごたえや味は訳なし100点とすれば、訳ありが10点くらい。訳なしガニはこれほど違うのです。
ということで、今年の年末は輝いた「訳なし」のズワイガニを、大学生のほろ苦い思い出を噛みしめながら味わうのです。訳なしガニは『訳なしガニ専門店』で購入出来ます。ウチは毎回”かにまみれ”さんで買ってます。おすすめ。
みなさまも「訳なしガニ」を1度味わってみてはいかがでしょうか。本物を知ると価値観が変わりますwみなさまの人生に幸あれ。