珈琲は淹れ方を変えるだけで、酸っぱくなったり苦くなったり、まるくなったり尖ったりもする。
淹れる人によって味が大きく変わる。
淹れた珈琲の味にはその人の性格があらわれる。
まるで珈琲は生きているようだ。
先日参加した「ねるどりっぷ珈琲・機屋主催 コーヒー座談会」のおかげで、
「珈琲を飲む」から
『珈琲を楽しむ』
という感覚に変わりました。
こんな面白い世界があったんですねぇ。
機屋・コーヒー座談会は新しい世界に触れられる場所
ちょっと前に珈琲のお店・機屋(はたや)さんに立ち寄った時に目にした「コーヒー座談会」のチラシ。
店主の方が「コーヒーをいろんな言葉で表現して語り合ったりもするんです」という一言にピーンと来て参加申し込みしてみました。
私、言葉で表現する事を仕事にしていることもあるので、「知らない世界を見て表現の幅を広げたいな」という気持ちが沸き起こったんです。
機屋さんの店内はウッド調でゆったり落ち着ける雰囲気。
珈琲豆の良い香りいっぱいに包まれた空間です。
コーヒー座談会の始まりです。
写真正面にいる方が機屋店主の関さん。
珈琲の世界に入って30年ほどだそうです。
次から次に珈琲に関する面白いお話がポンポン飛び出して来ます。
そしてそれを楽しそうに語る様子からは、「純粋に珈琲が好き」っていう感情がたっぷり感じられます。
座談会の珈琲説明で語られた豆。
産地や品種で色も形も味も変わります。
この段階では珈琲独特の香りは全くなく、私たちが普段知っている豆の香りです。
これを焙煎することで、私たちがよく知っている珈琲の香りになるんです。
店主の関さんは「豆と状態を見ただけで、焙煎する前からだいたい味が分かってしまう」とのこと。
店主・関さんによる珈琲豆焙煎の実演。
昔はこの取っ手が付いた網目の器具を使って珈琲を焙煎していたそう。
こうやってひたすら振り続けます。
このスキルでも珈琲の味に違いが出てしまうんだとか。
この珈琲豆が、
焙煎してこのように黒くなっていきます。
焙煎にかけた時間が短いと珈琲の味が酸っぱくなり、長いと苦くなるそうです。
豆本来が持つ味にもよるそうですが、この工程でも味が大きく変わるんだとか。
珈琲の飲み比べが面白い!
コーヒー座談会でダントツに面白かったのが「珈琲の飲み比べ」。
まずは店主の関さんが淹れてくれた「ブラジル」と「マンデリン」2つの珈琲を飲み比べて、味の違いを言葉で表現したものを発表し合うというもの。
もうね、みんな表現のしかたが違って面白い!
ある人は「丸い、点線のよう」と言ったり、別の人は「マンデリンは朝に飲みたい珈琲」と言ったり。
私は「マンデリンは一口目は尖った感じを受けるけど、段々と程よい苦みになり最後はまろやかさに変わっていく」と表現してみました。
2つの珈琲だけでも、人によってこれだけ表現の幅が広がるんですよ。
そして次は、
参加者の一人が淹れた珈琲と、店主・関さんが淹れた珈琲の味を比べてみるというもの。
もちろん使っている道具も豆も同じ。なのに、
2つの珈琲の味が全然違う!
もうね、微々たる差なんかじゃなくて、違いがハッキリ分かります。
参加者の方が淹れたのは酸味が強いんですが、店主・関さんが淹れたのはほど良い苦みと酸味が丁度よく合わさってる感じ。
珈琲って淹れ方一つでこんなに味が変わってしまうんですねぇ。
次は参加者全員で珈琲を淹れてみて、みんなで飲んでみるというもの。
これもね、同じ豆と器具使っているのに、全員の味がそれぞれハッキリと違ってくるんですよ。
この違いを体験できることがめちゃくちゃ面白い!
「珈琲の味ってね、性格が出るんですよ(笑)」
の言葉が印象的。
まさしく。
新しいもの好きでせっかちな私は「新・高速ドリップ」と銘打った新機軸に挑戦して飲んでもらったら
「・・・。豆あげるので、もう1回普通に淹れて見ましょっか(笑)」
と、結果的には見事に失敗して超酸っぱい珈琲になったんですよね。
ほんと、珈琲って性格出ますわ。
最後は店主のネルドリップ珈琲とケーキを味わう
最後は店主・関さんがネルドリップで淹れてくれます。
この頃になると、珈琲の世界がとても奥深く楽しいことと、店主・関さんのプロフェッショナルさが分かるようになっています。
珈琲の楽しいお話を聞きながら新しい世界を見せて頂きました。
最後はネルドリップコーヒーと美味しいケーキを味わいながら座談会が終了。
これから珈琲に対する価値観が変わって生活に新しい楽しさを加えてくれる、貴重で素晴らしい2時間を過ごすことが出来ました。
機屋さんのコーヒー座談会、ほんとに楽しかったわ!!
珈琲 機屋
住所:岩手県盛岡市本町通3丁目2-11
TEL:019(653)8833
営業時間:平日・日・祝 朝 10:30~夜8:30(8:00L.O.)
定休日:月曜日(祝日の場合火曜日休)・第1火曜日
【リンク】機屋ホームページ