【出典】盛岡の風景 岩手のパワースポット さんさ踊の起源「三石神社」
盛岡さんさ踊りの起源に深く関係している三ツ石神社の3つの大岩。この岩に”鬼の手形”が押されているということで、
岩に手、岩に手、
岩手!県
となったらしい。
実際行ってごらんになって頂くと分かりますが、まぁ~~、デカイ。重機も無い昔の人が運べるようなものでもないのに、いったいこの場所にどうやって運び込まれたのだろうか。
気になったついでに探ってみました。
言い伝えでは・・
太鼓の師匠からお借りした、盛岡さんさ踊りガイドブック。これに大岩の由来が書かれておりました。
【さんさ踊りの起源】
藩政時代から受け継がれてきたさんさ踊りの起源は、盛岡市の北山にある東顕寺の三ツ石伝説に由来しています。その昔、岩手山が大爆発を起こした時に、三つに割れて飛んできた大岩を、人々は「火の中から飛んできたありがたい石だ」とあがめるようになりました。その頃、盛岡城下には羅刹という鬼が現れ~~(以下略)
【引用】盛岡さんさ踊りミニガイドブック(平成19年発刊)
ほほう、岩手山が噴火した時に飛んできた岩だったのか!
【出典】https://www.flickr.com/photos/ehnmark/2466726263/
こちらが岩手山。過去に何度も噴火しています。さいきん御嶽山噴火で、岩手山情報ステーションに来館者が増加しているとニュースで報道されておりました。
ここ数百年内に噴火したのは、1686年、1687年、1732年(焼き走りが出来る)、1919年。実は100年強周期で噴火している山です。今でも時々水蒸気が噴き出ているらしい。登山者は噴火リスクを覚悟して登山しましょう。
科学的な分析
で、話をもどしますが、三ツ石神社の大岩は岩手山から飛んできたのか!
すげーーー!!!
と思っていたら、この三つの大岩の由来、しっかり科学的に分析されておりました。
石は今から約1億2千万年前、恐竜のいた頃の白亜紀前期に、地中1千メートル以上の深さにあったマグマが、ゆっくり冷えてできた花崗(かこう)岩。岩手山の噴火による石なら、急激に冷えてしまうことで安山(あんざん)岩や玄武(げんぶ)岩になるので明らかに異なる。
三ツ石は盛岡地裁前の「石割桜」や桜山神社の「烏帽子岩(えぼし)」など、盛岡の中心市街地にいくつも見られる石と同種。かつて県庁や岩手医大の建設地でも大石が次々出たらしい。
大石学芸部長によると、三ツ石は数万年前には地表に出現していた。つまり、縄文時代の前から、現在の場所に立って、人々の営みを見つめていたのだろう。
【引用】産経ニュース”盛岡市の「三ツ石(みついし)神社」 巨大な石に鬼との約束”
・・・つまり、三ツ石が本当に噴火で山から飛んできたのなら、安山岩か玄武岩のはずだよ、と。三ツ石は調べたら花崗岩だったから、マグマがゆっくり冷えて固って、自然にゆっくり出来て地表に出現したもんだよと。
残念ながら伝承とは異なる事実のようで浪漫が打ち砕かれかけましたが、永い間三ツ石はさんさ踊りとたくさんの人々を見守り続けたってことで。
ぎりぎり浪漫は保てそうですね。