私はもうすぐ36歳になります。生活習慣病、老化、シワ、肥満。アラフォーな私は、これらの言葉に敏感になり始めました。
「30代からは精神力と気合でカバーだ!」と言ってる友人がいますが、それだけじゃぁ無理ムリ無理。老化はそれだけでは止められません。やり方によっては、若返る方法もあるんですよ。
老化を防いで若さを保つには、成長ホルモンがカギになります。中年以降でも成長ホルモンがたくさん出ている人は、見た目も若く、免疫力も高いのです。
老化の始まりは成長ホルモンの枯渇
成長ホルモンは子供の時期にたくさん分泌されます。筋肉・骨・脳の細胞を増やします。体や頭脳は飛躍的に成長します。
ところが、成長ホルモンは20歳を過ぎると急に減少します。30歳の成長ホルモン量は、20歳の時の50%になります。40歳になると40%、50歳では27%、60歳では20%にまで減少します。
成長ホルモンが減少すると、体の細胞の数が減っていきます。すると、以下のような症状が現われ始めます。
- 肌のハリが無くなる。
- シワが増える。
- 記憶力の低下。
- 病気をしやすくなる。
- 骨粗しょう症になる。
老化とは、成長ホルモンの減少・枯渇による、細胞数の減少と言い換えることが出来ます。
成長ホルモンの効果
ウィスコンシン医科大学のラドマン博士・テリー博士の研究結果から得られた、成長ホルモンの効果です。
39歳~74歳の男女900名に、成長ホルモンを投与した時の変化を調べたところ、こんな結果が得られたそうです。
- 総血清コレステロールと中性脂肪が著しく低下。
- 筋肉強度・両、運動持久力向上・・・80%
- 体脂肪率低下・・・72%
- 性的能力と頻度の向上・・・76%
- エネルギー・レベルの上昇・・・84%
- 生活態度の改善・・・80%
- 病気に対する抵抗力増大・・・73%
- 皮膚の弾力性増大・・・73%
- 情緒安定性の向上・・・67%
- 記憶力の向上・・・64%
成長ホルモンは何歳になっても出せる
歳をとっても、成長ホルモンを作る力が無くなるわけではありません。脳下垂体には成長ホルモンが常に沢山貯蔵されています。
つまり、歳をとっても成長ホルモンを作る力がなくなるわけではなく、生産する能力はあるが、分泌するメカニズムが衰えてしまっているのです。
成長ホルモンを引き出す
高齢になっても成長ホルモンが大量に出る瞬間があります。それは、大きな怪我をした場合です。体が傷つき、死ぬ可能性が発生したと脳が判断し、体を修復する為に大量の成長ホルモンを出すのです。
しかし、いくら成長ホルモンを出したいからといって、大きな怪我をするわけにはいきません。では、もっと回復しやすい体の部分を壊してみればどうでしょう?私達が全身に身に付けているものです。
筋肉を壊す!
答えは”筋肉”です。
私達が筋肉を付ける場合、筋トレやある負荷以上の動作によって古い筋肉を壊しています。筋肉が壊れると、脳は修復が必要と判断して成長ホルモンを分泌します。そして壊れた筋肉が再生する時に、筋肉量や筋繊維が増えて、結果的に筋肉量や筋力が増加します。
若い筋肉は、古い筋肉の3倍の太さとハリがあります。見た目が老けて見えるのは、筋肉の繊維が細く痩せ衰えた状態です。古い筋肉を壊して新しい筋肉に入れ替えることで、体に若さとハリが戻ります。
筋肉を壊す運動
成長ホルモンを出すためには、筋肉にある程度の負荷をかける必要があります。
筋トレなら、1セット10~12回で「もうこれ以上、挙がらない!」という負荷を、3セット。いろんな部位に分けて30~40分継続します。
参考リンク:筋トレの目的別・負荷強度・回数の目安
壊しただけじゃダメ
筋肉を壊しただけでは、成長ホルモンはそれほど分泌されません。筋トレ(無酸素運動)の後に、有酸素運動を30分ほど行うことで成長ホルモンが出てきます。
単純反復動作の有酸素運動をすることで、筋肉が壊れた場所に「筋肉になるんだよ」と教え込むことが出来ます。
筋肉を壊しただけで有酸素運動をしないと、脂肪変性(壊れた部分が脂肪に占拠される)が起こることもあります。
新しい筋肉にはさらにすごい効果が
新しくつくられた腰から下の筋肉から、マイオカインという老化防止・病気予防ホルモンが出ることがわかっています。
【マイオカインの効果】
- 脂肪の分解
- 糖尿病予防
- 動脈硬化防止
- 血圧安定
- 認知症予防
- ガン抑制効果
マイオカインは、運動して新しくできてから4か月までの若い筋肉からしか分泌されません。そして、上半身の筋肉からはほとんど分泌されず、下半身の筋肉からしか分泌されないことが分かっています。下半身の筋肉とは、おしりの筋肉、太ももの筋肉、ふくらはぎの筋肉です。
人間の下半身の筋肉は、体にとって若さを保ち、自然の良薬を作ってくれるものなのです。
自分の為に、みんなの為に運動を
30代を過ぎたら、運動の習慣を必ず付けるべきです。日本は食や移動習慣が豊かになった分、健康を犠牲にしていると思うことがあります。
自分が若々しく健康でいられれば、体調を気にせずに、自分の好きなことに打ち込む事が出来ます。家族や仕事の同僚に負担をかけることもありません。そして、日本の医療費負担を減らし、地方の医師不足に貢献することが出来ます。
適度な運動習慣は、「百利あって一害無し」です。
【幸呼来】チョイワヤッセ!
私は胸郭出口症候群と腰痛に苦しんでいた時期がありました。運動することで治すしかないと知ったので、そこで強制的に運動習慣が付きました。克服した現在では、早いうちに病気にかかって良かったと思っています。
運動は脳のマッサージにもなります。仕事や家ではパソコンに向かうことが多いので、気分転換とリフレッシュ、リハビリも兼ねて運動をしています。100歳までバリバリいろんな活動を続けたいですね。